11月20日に当ブログでも取り上げた、内閣官房参与でありながら消費増税やアベノミクスを真っ向から批判し続けている藤井聡氏が、昨年末に退職しておりました。

しんぶん赤旗に出て、消費増税を批判。
 しんぶん赤旗11月18日


朝日新聞 12月29日 内閣官房参与の藤井氏が退職 佐々木氏も
 内閣官房は28日、内閣官房参与の藤井聡・京都大学大学院教授(50)と佐々木勝・元東京都保健医療公社副理事長(66)の両氏が退職する人事を発表した。同日付。内閣官房によると、両氏から退職の希望があった。

 藤井氏は公共政策論などが専門で、大型公共投資によるインフラ整備を主体とした「国土強靱(きょうじん)化」を唱えた安倍晋三首相のブレーンの一人。来年10月の10%への消費増税に反対していた。

朝日新聞では、希望退職となってますがどうなんでしょ?
リテラは官邸の圧力だと言ってます。


リテラ 2日 消費増税に反対した藤井聡・内閣官房参与“退職”の裏に、安倍官邸の陰湿圧力!「赤旗」に出たことで菅官房長官が
........... 報道では、今回の退職が藤井氏から申し出たということになっているが、実際は完全に建前で、かぎりなく「解任」に近いものだったらしい。
「藤井氏が『赤旗』に出たことを菅義偉官房長官が“政権への背信行為”だと激怒。杉田和博官房副長官ら官邸幹部もいれかわりたちかわり藤井氏に迫り、辞職に追い込んだようです。これまで藤井氏をかばっていた安倍首相もこの決定を追認したようですね。
 もっとも、安倍官邸は今回の『赤旗』問題の前から、藤井氏を切ろうとタイミングを見計らっていました。藤井さんは内閣官房参与であるにもかかわらず、消費増税が貧困化と逆に財政悪化を導くことをあちこちで語っていたうえ、アベノミクスの景気回復に実体がないことを主張するなど、完全に“目の上のたんこぶ”状態でしたから。それでも、安倍首相が増税を決断しないうちは目をつぶっていたのですが、増税が決定したことで、いよいよ放置できなくなった。藤井氏に参与のまま自由に発言を続けさせたら“安倍首相の側近で右派の学者までが消費税に反対している”と取り上げられ、政権を揺るがしかねない。そこで、藤井氏が『赤旗』の取材に応じたことを口実にして、辞職に追い込んだということでしょう」(全国紙政治部記者)

 まったく、安倍官邸らしい陰湿なやり口だが、しかし、不思議なのは、藤井氏がこの事実上の解任の経緯について口を閉ざしていることだ。藤井氏は12月28日、Facebookで内閣官房参与の辞職願を提出したことを報告していたが、〈学究、とりわけ「言論活動」がこれからますます重要な局面となりますことから、今後の本務への参与職の影響を鑑み、安倍総理ともしっかりとご相談させて頂いた上で、参与職を辞する決意を致した次第です〉と書いただけで、圧力については一切ふれなかった。

「菅官房長官のことですから、藤井氏に対して“余計なことしゃべるな”といろいろ脅しをかけたんじゃないでしょうか。それで、自分から辞職を申し出たことにするということで落着したんでしょう」(前出・全国紙政治部記者)...........

政治部記者の推測の域を出ない話ではありますが....
菅官房長官と官邸の仲間たちなら、陰湿なやり口で藤井氏を退職に追い込むようなことを、やりかねんぁと.........  f(´-`;)

まぁ、真相が明らかになることは無いのかも知れませんが、
藤井氏は内閣官房参与という足かせが取れて、伸び伸びと言論の自由を謳歌して下さればいいなぁと思います。

けれど、報復人事はあってはならないと思います。
報復人事は言論弾圧。民主主義国家のする事ではありません。




以前にもあげたこの動画の冒頭で、藤井氏が徒然草の一節を引用してます....
https://youtu.be/MnUBGj-itBU

徒然草 現代語訳つき朗読より「第七十三段 世に伝ふる事、まことはあいなきにや」
「世に語り伝ふる事、まことはあいなきにや、多くは皆虚言(そらごと)なり。あるにも過ぎて人は物を言ひなすに、まして、年月過ぎ、境も隔たりぬれば、言ひたきままに語りなして、筆にも書きとどめぬれば、やがて又定まりぬ。」

口語訳
「世に語り伝える事は、本当のことはつまらないからであろうか、多くは皆虚言である。実際より大げさに人は物を言い作る上に、まして、年月過ぎて、場所も隔たっているのだから、言いたいままに語り作って、筆にも書きとどめてしまえば、すぐに又それが定説になってしまう。」

昔の人は偉かった。
そしてコレって今の世の中に、そのままそっくり当てはまる!
何百年経っても世の中って、基本的なところで進歩しないのね。

 
徒然草の第七十三段にはまだ続きがあって、興味深いので上のリンク先で読んでみるといいかも。