※JM-C...「ジョン・ミッチェル コレクション」を勝手に略しました。

 ジョン・ミッチェル イギリスのジャーナリスト 
1998年に来日して以来、沖縄の人権問題、化学兵器、軍隊による環境汚染の問題などを取材。
2016年から沖縄タイムス特約通信員。
​明治学院大学国際平和研究所研究員。 
ホームページ JON MITCHELL 


ジョン・ミッチェルさんがとても重要なことを伝え続けています。
今回は、沖縄の枯葉剤問題について。

沖縄の枯葉剤

「本書は、沖縄におけるエージェント・オレンジについての、私の四年間に
及ぶリサーチの集大成である。証言や写真、文書のなかには、本書で初めて
明らかにするものも含まれている。沖縄におけるエージェント・オレンジの
使用は、前代未聞の犯罪であり、米国政府がそれを隠し続けるならば、日米
関係の根幹に深刻な影響を及ぼしかねない。」

このページを見ると、この問題、2014年ごろから沖縄2紙が報道してるのがわかる。
朝日新聞も2015年から報道。
それでも、日本人のほとんどが知らないのは、朝日新聞も書評止まりなのと、テレビが取り上げないからなのだろう。

「2万5000本のエージェント・オレンジのドラム缶を沖縄で保管、軍の資料が言及」

ジョン・ミッチェル

ヴェトナム戦中、沖縄に2万5000本のエージェント・オレンジのドラム缶が保管されていたということが、最近公開された米軍の文書で明らかになった。520万リットルに上ると思われる毒性の枯れ葉剤を入れたドラム缶が沖縄に持ち込まれたのは、保有していたエージェント・オレンジを太平洋上のジョンストン島に移送して焼却処分したと知られている1977年よりも以前であることは明白である。

軍の報告書は、沖縄におけるこの薬剤の存在を軍が認識していたことを示す初めてのものであり、エージェント・オレンジはこの島になかったと繰り返し否定してきたペンタゴンの説明と矛盾することになる。沖縄でこの薬物のため病を発症し、米国国務省の公式の調査を求めている10人の元米兵たちの尽力がこの報告書の発見につながった。

2003年の軍の報告書は、「ジョンストン環礁の生態アセスメント」と題されている。冷戦期を通じて生物化学兵器を保管し処分するため米国が利用してきた小島における軍の環境浄化の取り組みについて概説したこの報告書は、「1972年、米空軍は、ヴェトナムにあって沖縄に保管していた2万5000本の55ガロン(208リットル)のオレンジ除草剤(Herbicide Orange/ HO)を、ジョンストン島に移送した」と述べている。

1970年代初頭、米国政府は有毒ダイオキシンを含有する除草剤が人体の健康に深刻な脅威となることを認識した後、ヴェトナムにおけるエージェント・オレンジ使用を禁止した。さらに、報告書の指摘する時系列を踏まえれば、このドラム缶は赤帽作戦(Operation Red Hat)、日本への施政権返還を翌年に控えた1971年、沖縄から1万2000トンの化学兵器を移送する作戦の一部であったことを示している。2009年に米退役軍人省は、赤帽作戦に軍用除草剤が含まれていたと発表していたが、「情報自由法」に基づく複数の申請など、この件に関する調査要求の試みを、米当局は妨害してきた。

この1年半、何十人もの元兵士が、ジャパンタイムズ紙に対して、1960年代から70年代の沖縄で散布、保管、処分したと語ってきた。当時、この島はアメリカのベトナム戦争における要衝であり、ヴェトナムで、米軍は何百万リットルものエージェント・オレンジを散布し、何万人もの自国軍の兵士と、3百万人に上ると言われるベトナムの人々が毒害をうけた。沖縄に駐留した多くの元兵士がこの除草剤に被曝したために同様の病を発症していると主張しているが、判っている限りで、米国政府が賠償を支払ったのは、そうした元兵士のうちのわずか3名だけである。

この軍報告書の発見を受けて、10名の元兵士は米上院退役軍人問題委員会に対し、沖縄における軍のエージェント・オレンジ使用の全貌を調査するよう求める書簡を提出している。「沖縄で除草剤すなわちダイオキシン被曝をした全ての元米兵に対して、また同様に沖縄に対しても、正しいことを行うよう強く求めています」と、元空軍曹のジョー・シパラがまとめ役となったこの書簡は述べている。

シパラは、1970年この島でエージェント・オレンジに被曝したと考えており、ほかの9名の元兵士たちと、ワシントンへ行き、この問題について上院議員に証言を行うよう求められた。かれら元兵士たちは、昨年、米国政府と日本の外務省が、元兵士たちの行った沖縄における枯れ葉剤の証言は疑わしいと発表したことに憤りを感じていた。

「立派に従軍し、偉大なアメリカ合州国と沖縄を守るため何年もの青春時代を犠牲にした男女たちの信頼性と誠実さを侮辱するものだった」とシパラは書簡で書いた。

シパラは、この書簡によって、米国政府はきっと、沖縄でエージェント・オレンジ被曝したと考えられる元兵士に対して補償を行ってくれる、との希望をジャパンタイムズ紙に語った。現時点で、政府はベトナム、タイ、朝鮮半島の非武装地帯で軍用除草剤に被曝した元米兵への補償を行っている。しかしペンタゴンが沖縄におけるこれら除草剤の存在を否定しているため、何百名もの元兵士たちが、補償を受けられないでいるのである。

フロリダを拠点として活動する研究者で、2003年の軍報告書を発見した人物であるジョン・オーリンは、沖縄における軍のエージェント・オレンジ使用について調査を継続すると語った。「現在、私たちはふたつの政府、自国の市民を欺くために積極的に手を組んできた日本とアメリカを相手にしている。この件に関して明らかに情報秘匿のキャンペーンがある、だからこそ、しっかり調べてやろうと考えているのです」。

『沖縄なくしてベトナム戦争を続けることはできない』
                   1965年12月、シャープ提督,太平洋地域米軍司令官

1960年代から70年代にかけて米国は沖縄をベトナム戦争の前線基地にしてしまった。物資はアメリカ本土の港から「太平洋の要」と呼ばれた沖縄に運ばれ、そこから小型客船に積換えられて東南アジアに輸送された。その中に米国防省があくまでも沖縄を通過したことを認めない主要な兵器がある。それは枯葉剤、エージェント・オレンジである。


枯葉剤で思い出すのは、日本の国有林に沢山の枯葉剤が埋められているという話だ。
嘘ではないですよ。国会でも質問されているのだから。

国有林での245T剤(枯葉剤)の埋設投棄について
2018.12.5 衆院農林水産委員会 田村貴昭議員の質問

https://youtu.be/EI1UPrm5hyQ

悲しいかな、この動画の再生回数はたった597回!

日刊SPA!が2017年に報道してはいるけど、ほとんど話題にならないのはテレビが報道しないから?

問題は、どうしてテレビが大騒ぎしないのかということ。
米軍基地の枯葉剤も、国有林の枯葉剤も。

情報統制されてますか? 誰に?
日本のテレビは誰に支配されてる?

日本政府なのか、それとも米軍=CIAなのかという問題。

いや、冗談とか妄想とか陰謀説とかじゃないよ。
戦後、CIAは日本のマスコミに「核の平和利用」プロパガンダをやらせたのだから。
今も日本のマスコミを支配してるというのは、可能性としてあり得る話じゃないかしら。