3月04日 帰宅困難区域の避難指示が一部解除予定。
3月14日 JR常磐線が全線再開予定。
3月26日 聖火リレー初日。福島からスタート。
聖火リレーのルートに含まれていなかった双葉町が追加される見通し。

年頭の施政方針演説で、アベ総理はこう言った。
 常磐自動車道に続き、本年三月、JR常磐線が全線開通します。これに合わせ、双葉町、大熊町、富岡町の帰還困難区域における避難指示の一部解除に向け、準備を進めます。
JRの再開に合わせて、避難指示の一部解除? おかしいじゃない。
十分に放射線量が下がって人が住めるようになって解除じゃないんですか?

巷では東京五輪で復興に加速を!なんて話になっちゃってますが。
福島の復興と五輪、関係ないんじゃないですか?
五輪やっても、放射性物質は無くなりません。

原子力非常事態宣言は、いまだ解除されていません。

メルトダウンした核燃料も、原発事故の直後のそのまま。
それどころか、燃料プールの使用済み燃料すらまだ取り出せていません。

年間1ミリシーベルトの目安の0.23マイクロシーベルトを遥かに超えてます。
河北新報にはこうある。
測定地点の最大値の0.77マイクロシーベルトは飯舘村だった。ここに4時間滞在した場合の追加被ばく線量は0.003ミリシーベルトで、県は国の目安の年間1ミリシーベルトと比べて問題ないとした。
酷いですね。
アスリートや観客を被ばくさせるのが「お・も・て・な・し」ですか?
4時間滞在なら問題ないんですって。
そこに住んでる人はいったいどうすりゃいいの?💢


実際に福島の住民たちはどう思っているのか、ずっと福島の取材を続けている「民の声新聞」の記事を読んでみてください。

民の声新聞 23日 【106カ月目の双葉町はいま】避難指示解除のち聖火リレー。福島県の実行委がルート追加を了承。「偽りの復興PRだ」。届かぬ双葉町民の怒り
福島県の浜通りで唯一、聖火リレーのルートに含まれていなかった双葉町について、福島県の「東京2020オリンピック聖火リレーふくしま実行委員会」は23日午前の第8回会合で知事提案を了承。県は大会組織委員会に文書でルートへの追加を依頼した。避難指示が3月4日に部分解除されるのを受けた措置で、2月中旬にも正式決定される見通し。だが、双葉町民や町出身者からは「偽りの復興PRだ」、「聖火が走ったところで何も変わらない」など否定的な声があがっている。福島県知事の言う「影」の部分がますます覆い隠されていくとの懸念があるからだ。.....

【「原発事故の幕引き図っている」】
 当の双葉町民はどのように見ているのか。

 「聖火リレーを走らせるために今年3月4日に町の一部で避難指示解除をして、偽りの復興PRや原発事故の幕引きを図っているとしか思えません。聖火リレーという行為があまりにも懐疑的として捉えられ、国そのものが世界中から信用、信頼を失う、その時だけのパフォーマンスになるのではないかと危惧しています」

 「私も避難指示解除を境に自主避難者となる」と語る大沼さんは、「〝復興〟とはまるで〝ファンタジーの世界〟ですよ」と表現した。五輪を軸にした〝復興〟と現実とがあまりにもかい離しているからだ。

 「町民無き町に双葉駅が立派にリニューアルされ、常磐線の全線開通も近いです。一時立入りするたびに町の東側、沿岸部で中間貯蔵施設の関連施設が次々に出来ていくのを目にします。原発事故前、箱物の維持管理費に散々苦しみ、浪江町と合併までしようとした様子を見てきました。それなのに、人無き町に再び、ハコものへ多額の国税が投入されていく光景に目を疑います

 「聖火リレーが走ったからといって、双葉町の人たちが心から復興するとは思えません。一時帰宅の際に枝道を入ると、未だに原発事故からそのまま時だけが経過した道も多いのです。放射線量はかなり下がったとその部分だけ切り抜けば、〝復興〟しているイメージを植え付ける事は出来るでしょう。しかし、周辺から残留放射能が完全に消えたとは思えません。見た目やイメージ、形だけの〝復興〟は出来ても、9年間にわたって双葉で過ごすはずの人生や未来を滅茶苦茶にされ、『心の復興』は永遠に厳しいと思っています。汚染水は増え続け、燃料デブリさえ取り出せない状況の中、オリンピックのためだけに、復興をPRするべきではありません。まだ、復興していないんです。まだまだ時間がかかる。だけど頑張ってます。それで良いんだと思います」

 「ふるさとは放射性廃棄物のゴミ置き場となってしまいました。原発事故前、私が住んでいた頃の町の象徴とも言える原発PR看板は、国道6号線から見えない場所へ塩漬けにされたままです。先人が原発を信じ、原発と共に歩んだ時代や過去は町にとって不要だと言われているようです。看板撤去の他にも、ご先祖様の眠るお墓の後ろにフレコンバックが積まれる粗末な光景は耐えられません
と語気を強める大沼さんは、こう疑問を投げかけている。

 「これが復興と言えるのでしょうか?
 
【「事故前の生活、回復出来てない」】

 「聖火が町内を走ったところで何ら変わる事は無いのです。町の存在が改めて国内外に発信されるのは良い事だけれど、復興の象徴のようにされるのは違うと思います。だとしたら結局、話題づくりですよね被災者が原発事故前の生活を回復出来ているかと言えば、全く回復出来ていないんですから

 「12月に実家に行って片付けて来ましたが、中にあった我が家の歴史が全て泥水と放射能にまみれてしまい、駄目になってしまいました。父が戦争に行った時の軍服や水筒なども処分せざるを得なくなってしまいました。震災で瀕死の状態だった蔵が、台風でとどめを刺されてしまったのです。4トントラックで中間貯蔵施設に運んでもらいました。我が家にとっては廃棄物ではなく歴史そのものなんです。それをごみとして処分しなくてはならない哀しみを分かって欲しいです。そういう実態は聖火リレーが行われたって何ら伝わりません

 女性の実家は避難指示解除準備区域内にある。3月4日に避難指示が解除されるが「帰れると言ったって、人っ子1人いません。そういうところに目を向けないで、オリンピックに浮かれ騒いでいる。オリンピックばかりが騒がれれば騒がれるほど、本当に意味での復興(地域の回復など)は全然進まないのです。そういう心情を誰がどこで分かってくれるのでしょうか」と怒りを込めて話した。

 「復興五輪という言葉そのものが、実態を反映していない形骸化された言葉ですよね。聖火リレーが走る陰で、私たちは失われた我が家を片付ける作業を黙々としているわけです。華々しい聖火リレーの影で、いまだ復興していない被災者の心が全然取り上げられていないという事はぜひ声を大にして言いたいです」....
フレコン1
双葉町沿岸部では、大津波が襲いかかった場所にフレコンバッグが積まれている=2019年6月4日撮影(大沼さん提供)
フレコン2

双葉町民が眠る墓地の敷地内にもフレコンバックが積み上げられている=2019年4月13日撮影(大沼さん提供)


マスコミが報道しないせいか、アベ政権の復興政策に疑問を持たない人が多い。
マスコミは3月11日だけ「忘れてはいけない」と報道して、それ以外は忘れてますからね。

原発事故後、福島だけ避難指示基準が1ミリシーベルトから20ミリシーベルトに引き上げられ、本来人が住んではいけない場所に、住民の帰還が進められてます。
除染なんかしたって同じなんですよ。
除染してない山や茂みから放射性物質は移動して来る。
すぐにまた線量が上がる。

どうかみなさん関心を持って下さい。
あちこちで原発再稼働が進められている。
明日は我が身なんですから。






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被災三県で、流石に五輪が復興の役に立つなんて思ってる人は少ないようです。