28日、「働き方改革法案」が参院の委員会で実質「強行採決」されたけど、翌朝の新聞1面はW杯一色だった。
29日朝刊各紙

29日各社朝刊/出典:営業せきやんの憂鬱




朝日新聞がこんな記事を出していた。

朝日新聞 経団連、早くも「次」の規制緩和に期待 働き方改革

.... 株高や雇用改善を政権の支えとする首相にとって、働き方を多様にするとした今回の改革は、人手不足や非効率を解消して経済成長を図るアベノミクスの一環でもあった。「成長戦略に必要。是が非でも成立させないといけない」(官邸幹部)と「働き方改革国会」と銘打ってまで政権の最優先課題にすえた。

 中でも高プロの導入は、第1次政権の2007年に「ホワイトカラー・エグゼンプション」として打ち出して以来のこだわりのある規制緩和だった。そのため裁量労働制の拡大は、労働時間データの異常値問題で国会が紛糾すると早々に撤回を決断。政府関係者は「首相は『法案は何がなんでも通す』と言っていた。こだわるメニューを通すために早々と切り離した」と打ち明けた。

 法成立を受け、早くも次の規制緩和を目指す動きも出ている。経団連の中西宏明会長は法成立を歓迎する29日のコメントで「残念ながら今回外れた裁量労働制拡大は早期の法案再提出を期待する」と早速、注文をつけた。政府は、再提出に向けた議論の前提となる働き手の実態調査の準備に、今秋にも取りかかることも視野に入れる。(岡本智、松浦祐子)


29日に経団連会長が「裁量労働制拡大の早期の法案提出を期待」と。

あれれ? この記事 なんかデジャヴ?

...と思ったらそれもそのはず。27日のエントリで引用した財形新聞(8日)の記事ですでに同じ事が言われてた。

 また厚労省のデタラメデータ発覚で、今国会での働き方改革関連法案から全面削除された「裁量労働制の対象拡大」についても「法案の早期再提出を働きかける」とした。高度プロフェッショナル制度や裁量労働制が政府のいう労働者の為という視点でなく、この2点は経営側に有為な制度であることがわかる。
財形新聞には「6日までに(経団連が)発表した事業方針の中で」とあるので、
経団連は6日にはこういう方針を明らかにしてたことになる。

朝日新聞はどうして、法案が決まってから言うんだろうね?

こういった情報がもっと早く報じられていたら、法案に反対する世論ももっと広がったかも知れないのに。
働き方改革が、労働者のための改革ではない事は明らかで、
特に高プロは過労死を増やすものだと、過労死遺族もあれだけ必死になって止めたのに、

そういうイカサマ法案だと分かっていても、マスコミは法案成立の妨げになる報道はしない。
そういうスタンスなのですね。


起きた事をただ報道する。
決して、先を読んで「警鐘を鳴らす」ことはしないのだ。
政府発表のスローガンはそのまま報道するけど、
難解な法案の内容を、噛み砕いて知らせるということはしないのだ。
「なあんだ」という気持ち。

高プロで過労死が起きたら、その時は「高プロで過労死」と報道するんだろう。
高プロは時間管理しないので、過労死認定もされないかも知れないけど.....

新聞ですらそうなのだから、スポンサーと密着のテレビはますます報道しない。
当たり前だのクラッカーなのだ。



それでも....
大手新聞の中では、朝日新聞と毎日新聞はまだマシなのだという事は、付け加えておく。